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肌表面粗さ(Ra)解析 Quantitative Analysis of Skin Surface Roughness Using Computer Vision

オルチェ人間情報技研では、顔画像から肌表面の微細な凹凸構造を解析し、肌の「キメ」「なめらかさ」「粗さ」を客観的な数値指標として評価するコンピュータビジョン技術を開発しています。
本技術では、関心領域(ROI)の設定、3D表面形状の推定、プロファイル解析、Ra値の算出を通じて、目視では判別しにくい肌質変化を定量化します。化粧品の効果検証、施術前後比較、年齢層別の肌状態評価などに活用できます。

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関心領域(ROI)の設定 Region of Interest Selection

肌表面粗さ解析_アルゴリズム概要

解析対象となる肌領域を、顔画像の中から自動または半自動で抽出します。
頬中央部など、照明ムラが少なく、毛穴・皮溝・微細な凹凸構造が安定して観察できる領域をROIとして設定します。

ROIを適切に設定することで、髪、目元、唇、影、強い反射などの影響を避け、肌表面そのもののテクスチャ情報を高精度に取得できます。
特に、肌表面粗さの評価では、撮影部位の選定が結果の再現性に大きく関わるため、同一部位・同一角度・同一照明条件での撮影が重要です。

3D表面形状の推定 3D Surface Reconstruction

取得したROI画像から、局所的な明暗変化やテクスチャ情報を利用して、肌表面の凹凸形状を推定します。
肌の明るい部分・暗い部分の分布を解析することで、表面の微細な高低差を疑似的な3Dプロファイルとして再構成します。

この処理により、単なる色や明るさの違いではなく、肌表面の「盛り上がり」「へこみ」「凹凸の粗さ」を構造情報として扱うことができます。
毛穴の目立ち、皮溝の深さ、キメの乱れなどを含む肌表面の状態を、画像処理ベースで定量評価するための基盤となります。

表面粗さ(Ra)の算出 Calculation of Surface Roughness Index

再構成された表面プロファイルから、基準線に対する凹凸の平均偏差を算出します。
この値が、肌表面粗さの代表指標であるRaです。
Ra = 1/L ∫ |Z(x)| dx

ここで、Z(x) は基準線からの高さ方向の偏差、L は評価区間の長さを示します。
Ra値が小さいほど表面はなめらかで、Ra値が大きいほど凹凸が大きく、粗い肌表面であることを示します。

この指標により、主観的に表現されがちな「キメが整っている」「ざらつきがある」「肌表面がなめらかになった」といった評価を、数値として比較可能にします。

肌表面粗さ解析_処理フローと途中画像

Smooth vs Rough 比較 Quantitative Comparison Between Smooth and Rough Skin

算出されたRa値を用いて、異なる肌状態を定量的に比較します。
たとえば、なめらかな肌と粗い肌、処置前後、製品使用前後、年齢層別、部位別などの比較が可能です。

添付図では、Smooth Skin と Rough Skin の平均Ra値を比較し、粗い肌ではRa値が高くなる傾向が示されています。
このように、目視では判断が難しい微細な差も、Ra値として数値化することで統計的に評価できます。

肌表面粗さ解析_出力結果と比較評価